鼻は通るのに匂いがしない、風邪は治ったのに匂いが分からない
においは、“嗅粘膜”という鼻腔にある“においのセンサー”を通じて脳へ伝わって感知しますが、この経路のどこかで炎症などの障害が起こると、においを感じにくくなったり、においがわからなくなったりするなどの嗅覚障害が起こる場合があります。
嗅覚で障害が起こると、毎日の食事が美味しく味わえなくなるだけでなく、ガス漏れにも気づけなくなったりするなど、普段の生活に支障を来す恐れがあります。
豊中市のしきな鼻クリニック千里では、こうした嗅覚障害のご相談も承っておりますので、「鼻は通るのににおいがしない」「風邪は治ったのににおいがわからない」というようなことにお気づきになられましたら、一度お気軽に当クリニックへご連絡ください。
匂いがしないのは新型コロナウイルス感染症の可能性も…
においがわからなくなる嗅覚障害は、風邪やアレルギー性鼻炎、副鼻腔炎(蓄膿症)、鼻茸(鼻ポリープ)などが原因で起こる場合がありますが、現在、感染が拡大している新型コロナウイルス感染症でも嗅覚障害が症状として現れると言われています。
最近の報告では、感染者の40%程度が嗅覚障害また味覚障害を自覚したと言われています。
新型コロナウイルス感染症と嗅覚障害との関連性はまだ明らかにはなっていませんが、症状がある場合には感染の可能性があると言えますので、すぐにご来院いただく前にまずは一度お電話でお問い合わせください。
鼻は通るのに匂いがしない場合の治し方(原因と治療法)
急性鼻炎の場合
いわゆる鼻風邪のことで、主に細菌・ウイルス感染が原因で急性炎症が起こった状態です。
鼻の炎症を抑える薬や抗生剤を処方し、ネブライザー治療を行います。
アレルギー性鼻炎の場合
花粉やハウスダスト、ダニなどのアレルゲンが原因で起こるアレルギー症状です。まずは検査により症状を引き起こすアレルゲンを特定し、それを普段の生活から排除したり、抗ヒスタミン剤(抗アレルギー剤)の内服やステロイド点鼻薬などを使うなどして治療します。
重症のアレルギー性鼻炎の方に対しては手術療法を検討します。
急性副鼻腔炎の場合
主に細菌・ウイルス感染が原因で、副鼻腔(頬、顔、目のまわりの骨の部分にある空洞)で炎症が起こった状態です。鼻水を吸引した後、内服薬やネブライザーなどを組み合わせて症状の改善をはかります。これらの治療で十分な効果が認められないような場合には、外科手術を検討します。
慢性副鼻腔炎の場合
急性副鼻腔炎が慢性化し、副鼻腔に膿が溜まり炎症が悪化した状態です。抗生物質や炎症を抑えるお薬を使った薬物療法を中心に、鼻内の膿の吸引やネブライザー療法なども行います。軽症の場合、これらの治療で改善できるケースもありますが、改善がみられない場合には手術療法を行うこともあります。
鼻茸(鼻ポリープ) の場合
鼻の粘膜が垂れ下がってできたキノコ状のポリープのことで、鼻や副鼻腔などでの炎症が原因で発生します。炎症が強かったり、鼻茸が大きかったりするような場合には手術も検討されます。
匂いがしないQ&A
鼻づまりなどの症状はありませんが、匂いがしません。コロナに感染しているのでしょうか?
新型コロナウイルス感染症の自覚症状として、嗅覚障害があると言われています。現在、はっきりとした関連は明らかになっておりませんので、他に症状がないようでしたらまずは自宅で安静にし、自然治癒を待って、2週間以上たっても改善されないようでしたら、一度当クリニックへお電話でお問い合わせください。
鼻がつまって匂いがしない場合は何が原因ですか?
風邪やアレルギー性鼻炎、副鼻腔炎(蓄膿症)、鼻茸などが原因として考えられます。適切な診査・診断により原因を明らかにした上で、それぞれの病気に対して鼻吸引や薬物療法などを行って鼻づまり・嗅覚障害を改善させていただきます。鼻づまりによる嗅覚障害でお困りでしたら、お気軽に当クリニックへご相談ください。