鼻粘膜焼灼術

鼻出血に対しての鼻粘膜焼灼術

鼻出血に対する治療には様々ありますが、出血点が明らかであり、血管が露出しているなど、受診の時点では止血していても、凝血塊(血のかたまり)が外れると再度出血する可能性の高い場合などには、電気メスによる凝固止血(鼻粘膜焼灼術)が有効です。ただし、オスラー病の患者さんの鼻出血に対する安易な鼻粘膜焼灼は、かえって出血の頻度が増加する場合や、繰り返し行う過度の焼灼によって鼻中隔穿孔が生じて出血を助長することがあり、注意が必要とされています。
また、来院までの出血が非常に多く、輸血が必要なほど貧血の強い場合、持病のある方、鼻中隔湾曲や腫瘍等があり手術を行わないと止血が困難な場合などには、提携病院に紹介して入院治療が必要になる場合があります。

ここでは、オスラー病以外の1箇所の出血源からの鼻出血に対する鼻粘膜焼灼術について解説します。

2つに分かれる鼻出血

鼻出血は、血管の位置や動脈からの出血かどうかにより、大きく2つに分けることができます。

前方(キーゼルバッハの領域もしくは
リトルの領域)からの静脈性の出血

鼻の穴から垂れるように出る鼻出血のことで、それほど勢いはないものの、長時間にわたって出血することが多いです。前方からの静脈性の出血のため、くしゃみや手で触るなどの刺激を受けると再度出血するケースが多いです。

後方(Woodruffの領域)からの動脈性の出血

後方(Woodruffの領域)からの動脈性の出血の場合、鼻出血が喉に出て来ることが多く、勢いよく出血し、しばらくすると止まるという特徴が挙げられます。
ただし、出血が止まるのは一時的なもので、数時間後に再び勢いよく出血することになるので注意が必要です。

当クリニックの鼻粘膜焼灼術の特徴

日帰りで外来にて対応可能

日帰りで外来にて対応可能豊中市のしきな鼻クリニック千里では、鼻出血に対して鼻粘膜焼灼術を行い治療いたします。鼻粘膜焼灼術は外来で対応可能で、入院の必要がなく日帰りで受けていただけます。
鼻出血の頻度や出血量が多い場合に適応となり、電気メスで出血部分を焼灼(凝固)することで鼻出血を止血します。

ソフト凝固可能な電気メスなど高性能な機器を導入


ソフト凝固可能な電気メス
写真提供:株式会社アムコ


硬性鼻咽頭鏡

内視鏡用ハイビジョンカメラ
提供:株式会社アダチ

通常の電気メスは温度が200℃以上と高温なため、焼灼(凝固)時に組織が焦げてしまう場合(炭化)がありますが、当クリニックが導入しているソフト凝固なら温度は60~70℃程度なので、組織の変性は起こるものの組織が炭化してしまうことはありません。さらに炭化した組織が剥がれた際の再出血も起こり得ず、再出血の少ない鼻出血の凝固止血が可能となります。
また後方からの鼻出血では目視による確認が困難なため、治療には手術用の硬性鼻咽頭内視鏡が必要になります。
当クリニックではこれに加えて、ハイビジョンカメラを装備することで、大病院と比べても遜色のない観察・処置を行うことが可能となっています。そしてサクションコアギュレーターも導入しており、勢いのよい鼻出血の治療にも対応可能です。

尚、来院までの出血が非常に多く、輸血が必要なほど貧血の強い場合、持病のある方、鼻中隔湾曲や腫瘍等があり手術を行わないと止血が困難な場合などには、提携病院に紹介して入院治療が必要になる場合があります。

鼻粘膜焼灼術の流れ

1.麻酔実施

麻酔液をしみこませた綿を鼻内に入れて、麻酔を実施します。このままの状態で10分程度お待ちいただきます。

2.出血部位を焼灼(凝固)

電気メスで出血部位を焼灼(凝固)して止血します。当クリニックでは60~70℃程度のソフト凝固を行い、組織が黒く焦げつく(炭化)のを防ぎます。

3.ネブライザー

出血部分を凝固した後、軟膏を塗り、最後にネブライザー吸引を行っていただきます。

鼻粘膜焼灼術の費用の目安

鼻出血の手術 実質自己負担額(*1)
鼻粘膜焼灼術 約6,000円

(*1)実質自己負担額は、高額療養費制度を利用した場合の<区分ウ>の概算金額となります。所得や処置方法等によっても多少前後する場合がございますので、ご来院時にご説明させていただきます。

高額療養費制度について
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術後の注意事項

  • 当日は、お米など重いものを持つことを含む激しい運動、過度の飲酒、熱いお風呂や長風呂などは避けてください。

  • 強く鼻をかむ、鼻を触るなどの刺激を与えることも避けてください。

  • 鼻出血が多量だった患者さんの場合、副鼻腔などに流れ込んだ血液が数日間、主に後鼻漏として流れ出てくることがあります。やや黒っぽい塊の混じった血液の場合、新鮮な出血ではありませんので、慌てて再び出血したと勘違いしないようにしてください。

  • 特に術後12週間後に、かさぶたが剥がれる際に少量の出血があります。術後23ヶ月間は、かさぶたがつきやすくなります。