しきな鼻クリニック千里

しきな鼻クリニック千里

MENU
WEB予約
WEB問診

鼻の手術(日帰り、短期入院)

Medical

当院で行っている手術について

当院では、日帰り手術として、

連携病院における短期入院(2泊3日〜)手術として、

等を行っています。青字で表記された手術については、以下のページで詳しく解説しており、クリックすると該当部分に移動します。

当クリニックの手術を受けることのできる連携病院は主に、市立豊中病院関西メディカル病院友紘会総合病院市立池田病院です。

当クリニック院長は、全国の耳鼻咽喉科医に鼻副鼻腔手術を指導する手術講習会等の講師(東京慈恵会医科大学 内視鏡下鼻内手術研修会 招待講師、日本耳鼻咽喉科学会専門医講習会 ハンズオンセミナー講師)を務めてきた経験から、当クリニックで行う鼻副鼻腔手術については、以下の方針としています。

  • 徹底的に手術を行うには、局所麻酔が効きにくい場合があるため、全身状態が許す限り全身麻酔下手術で痛みのない手術を行います。
  • 万が一の合併症の際にも患者さんの安全を確保し、また安心感をもって手術を受けていただくため、簡易な一部の手術以外は日帰り手術ではなく、連携病院に短期入院して手術をうけていただきます。

鼻副鼻腔の手術には100人に1、2名程度のわずかな確率とはいえ、術後出血のリスクがあります。特に、術後2日以内に出血が多いことがわかっています。日帰りで手術を行うと、自宅で出血に怯えて過ごすことになりますし、低い確率とはいえ、出血時に救急車で病院に搬送されるリスクがあります。海外では、鼻副鼻腔の手術は主に日帰りで行われますが、大学病院等の大きな病院に併設された日帰り手術センターで行われ、万が一の出血などがあれば同じ病院のERに連絡ができ、24時間365日受診可能な仕組みがあります。当クリニックでは、国内で海外と同等の安全性および安心感を持って鼻副鼻腔の手術を受けていただくためには、同様に24時間365日の救急搬送に対応可能な急性期病院で手術を行い、2泊3日から1週間程度の短期入院で手術を受けていただくことが望ましいと考えています。

とはいえ、子育て中の方や多忙なビジネスマンにとって、長期間仕事やお子さんの世話を休んで手術を受けることは困難と思います。当クリニック院長は市立池田病院耳鼻いんこう科勤務時に、それまで7日間であった鼻副鼻腔手術の入院期間を3泊4日(例:木曜日入院、金曜日手術、日曜日退院)に短縮し、大阪府内の総合病院では珍しい短期入院の取り組みを行ってきました。当クリニックでは、連携病院の協力のもと、最短2泊3日で手術が行える環境を整えております。

 

尚、入院期間は、高血圧、糖尿病などの持病の有無などによって延長しますので、詳しくは当クリニックでご相談ください。

アレルギー性鼻炎等に対する日帰り手術(コブレーター下鼻甲介手術)

重症のアレルギー性鼻炎等に対する保存的治療(内服薬、点鼻薬、アレルゲン免疫治療)で症状の改善が不十分な方や、お薬を飲めない事情のある方などには、手術治療が選択されます。

コブレーター2
提供:株式会社アダチ

コブレーター下鼻甲介手術(高周波プラズマ)は、入院のできない方、日帰り外来手術で手早く症状の改善効果を期待される方にお勧めの手術です。

同様の手術として国内ではこれまで、主に炭酸ガスレーザーによるレーザー鼻粘膜(下鼻甲介粘膜)焼灼術が行われてきました。

しかし、レーザー手術では鼻粘膜表面を焼灼(蒸散)するため、以下のような問題がありました。

  • 蒸散した鼻粘膜が治癒して正常な鼻粘膜に回復するまでに時間がかかる(長期間かさぶたが付着しやすくなるなど)
  • レーザー蒸散で傷ついた鼻粘膜同士が癒着することがあり、鼻づまりなどの症状がかえって悪化する
  • 炭酸ガスレーザーは比較的浅い粘膜の表層を蒸散し、鼻づまりの主な原因である粘膜下の肥大した組織には届きにくいため、1、2週間おきに2度施術を行うなど複数回の手術を行なわないと効果がでない場合がある

これに対し、当院で採用しているコブレーターは針状のワンドを肥大した鼻粘膜の直下に挿入し、肥大した粘膜下の組織を、コブレーターから発生する高周波プラズマを用いて焼灼して縮小・減量します。

そのため、以下のようなメリットがあります。

  • 前方の挿入部以外のほとんどの鼻粘膜が正常に保たれているので、治癒が早い。
  • 鼻粘膜自体は正常に保つため癒着のリスクが少ない。
  • 鼻粘膜表層ではなく、鼻づまりの原因となっている粘膜下組織を直接高周波プラズマで焼灼して減量するため、一度の施術で効果が得られやすい。

コブレーター下鼻甲介手術用のワンド

コブレーターを用いた下鼻甲介手術の様子

海外ではごく一般的になったコブレーターですが、国内ではまだまだ普及が進んでいません。院長は大阪大学医学部附属病院勤務時にコブレーターに着目して導入し、多くの鼻内手術や、難病のオスラー病の治療に用いて来ました。アレルギー性鼻炎に対する日帰り手術としては、コブレーターを強くお勧めします。手術時間や局所麻酔の方法等は、レーザー手術とほぼ同様です。鼻内を焼灼する時間は、片側5分程度ですが、前処置として局所麻酔を浸透させるための時間が必要となるため、合計で30分程度の手術時間が目安です。

なお、鼻中隔湾曲、鼻内ポリープ、下鼻甲介骨自体の肥厚や鼻腔腫瘍等、コブレーター下鼻甲介手術では改善が困難、あるいは手術が望ましくない場合がありますので、まずはご相談ください。

鼻出血に対する鼻粘膜焼灼術(VIO、ソフト凝固、日帰り)

鼻出血に対する治療には様々ありますが、出血点が明らかであり、血管が露出しているなど、受診の時点では止血していても、凝血塊(血のかたまり)が外れると再度出血する可能性の高い場合などには、電気メスによる凝固止血(鼻粘膜焼灼術)が有効です。ただし、オスラー病の患者さんの鼻出血に対する安易な鼻粘膜焼灼は、かえって出血の頻度が増加する場合や、繰り返し行う過度の焼灼によって鼻中隔穿孔が生じて出血を助長することがあり、注意が必要とされています。

ここでは、オスラー病以外の1箇所の出血源からの鼻出血を念頭に鼻出血に対する鼻粘膜焼灼術について解説します。

鼻出血には、その血管の位置、動脈からの出血かどうかによって、大きく2つに分けられます。

  • 前方(キーゼルバッハの領域もしくはリトルの領域)からの静脈性の出血
  • 後方(Woodruffの領域)からの動脈性の出血

前者の出血は、たらりと前鼻孔(鼻の穴)から垂れてくる鼻出血です。それほど勢いはありませんが、ダラダラと長時間出血することが多いです。また、前方であるため、くしゃみや手で触るなどの刺激を受けやすく、繰り返し出血することも多いです。

後者の出血は、前方に限らず鼻腔から後方に回った血液が、のど(口)に出てくることが多くなります。この出血の特徴は、時に拍動性を伴って勢いよく出血しますが、しばらくするとピタッと止まってしまうことです。しかし、出血が止まったと思って安心していると数時間後に再び勢いよく出血します。これは動脈壁には筋肉があり、出血がつづくとスパズム(血管攣縮)を引き起こすため、一旦止血するからです。

どちらの出血も、出血量が多い場合や出血の頻度が多い場合は、電気メスでの出血点の凝固止血術(鼻粘膜焼灼術)の適応となります。

しかし、電気メスと一口にいっても、最近の電気メスは、技術の進歩により10年以上前の電気メスとは比べものにならないくらい高い止血効果があります。その内の一つがソフト凝固とよばれる独エルベ社のVIOシリーズに搭載されている止血機能です。

ソフト凝固可能な電気メス
写真提供:株式会社アムコ

通常の電気メスで焼灼(凝固)すると、200度以上の高温になり、組織は黒く焦げて(炭化)しまいます。しかし、VIOのソフト凝固を行うと、約60-70度の温度となり組織は白く変性しますが、炭化(黒焦げ)は発生しません。このような凝固は以前の電気メスでも生理食塩水などを灌流して冷しながら通電することで可能でしたが、ソフト凝固では灌流水なしでも同様の凝固が可能になっています。ソフト凝固のメリットは炭化組織(黒焦げ)が剥がれた際の再出血が理論上ないことです。当院では、大きな病院の手術室にあるVIOシリーズの機種と同様にソフト凝固が可能な電気メス装置を導入しました。これにより当院では、再出血の少ない鼻出血の凝固止血が可能になっております。実際に、院長は開院前に勤務していた病院でソフト凝固を用いて鼻出血を止血し、以前の報告と比べて再出血率が少ないことを学会で報告しました。

硬性鼻咽頭鏡

内視鏡用ハイビジョンカメラ
提供:株式会社アダチ

次に、後方からの鼻出血では、鼻鏡による目視では観察不可能な部位からの出血となるため、止血のためには手術用の硬性鼻咽頭内視鏡が必須になります。また、出血の勢いが強い場合には、出血を吸引しながら凝固止血のできるサクションコアギュレーターが必要となります。当院の診察室には、手術用の鼻用硬性内視鏡とハイビジョンカメラを装備しておりますので、大きな病院の手術室と同じように観察・処置することが可能となっております。また、サクションコアギュレーターも用意して出血の勢いの強い出血にも対応できます。

尚、来院までの出血が非常に多く、輸血が必要なほど貧血の強い場合、持病のある方、鼻中隔湾曲や腫瘍等があり手術を行わないと止血が困難な場合などには、提携病院に紹介して入院治療が必要になる場合があります。

 

鼻中隔湾曲症、アレルギー性鼻炎に対する鼻中隔矯正術、粘膜下下鼻甲介切除術、後鼻神経切断術

鼻中隔(湾曲)矯正術

  • 手術の目的と効果:鼻中隔弯曲を矯正し、鼻中隔弯曲による鼻閉(狭い側の鼻閉または交代性鼻閉)の改善、CPAP中の息苦しさの改善、副鼻腔への通り道を広げる(副鼻腔洗浄効果を高める)
  • 手術の内容:鼻中隔を構成する骨、軟骨、粘膜(軟骨膜)の内、粘膜と骨・軟骨を分離(剥離)して、内部にある弯曲している骨や軟骨の一部(中心部)を切除して弯曲部分をなくします。骨や軟骨のうち、鼻の高さに関わる外側・前方部分は残しますので、外見への影響は基本的にありません。鼻腔入口から2cm程度内部を切開して内視鏡下に観察しながら手術しますので、傷口は見えません。創部に血液が貯留しないように両側の鼻内にスポンジ状の止血剤を一晩留置して、手術の翌日に取り除きます。切開部は手術用縫合糸で縫合しますので、術後約2週間目に抜糸が必要です。
  • 合併症:鞍鼻(鼻が低くなる)、鼻中隔穿孔(鼻中隔に穴があく、笛声音、鼻くそがつく、鼻出血が出やすくなる)、しびれ感(1~3か月程度で消失)、鼻中隔血腫・膿瘍、手術後一過性の出血、手術後一過性の腫脹(鼻づまり)など

 

粘膜下下鼻甲介骨切除術(内視鏡下鼻腔手術I型、下鼻甲介手術)

  • 手術の目的と効果:下鼻甲介を小さくして、鼻閉を改善させる。くしゃみ、鼻汁を減少させる。
  • 手術の内容:下鼻甲介を構成する骨、鼻粘膜(骨膜)の内、鼻粘膜と下鼻甲介骨を分離(剥離)して、内部にある肥大した下鼻甲介骨を取り除いて下鼻甲介を小さくします。鼻腔入口から2cm程度内部を切開して内視鏡下に観察しながら手術しますので、傷口は見えません。手術後は手術用吸収性縫合糸で縫合します。違和感を取りのぞくため、基本的には術後2週間目に抜糸しますが、抜糸しなくても1か月程度で自然に吸収されます。両側の鼻内にスポンジ状の止血剤を一晩留置して、手術の翌日に取り除きます。
  • 合併症:術後一過性の出血、手術後の一過性の腫脹(鼻づまり)、アレルギー性鼻炎の炎症による鼻閉再発の可能性、鼻腔内痂皮の付着、鼻内乾燥感

 

後鼻神経切断術(経鼻翼突管神経切断術)

  • 手術の目的と効果:主に下鼻甲介へ分布する鼻汁分泌を引き起こす神経である後鼻神経を切断して、鼻汁やくしゃみを減少させる
  • 手術の内容:多くは下鼻甲介手術の際、同じ手術創から後上方に進んだところにある蝶口蓋孔を確認します。この頭蓋骨内にある穴を出て、鼻腔内に出てくる後鼻神経と蝶口蓋動脈を含む束の中から、後鼻神経を選別して切断します。以前は、超音波手術装置を用いて動脈と神経を同時に切断する手術が行われていました。しかし以下の、2つの懸念があることから、現在では可能な限り動脈を温存して神経だけを切断する方法が推奨されています。
      動脈(蝶口蓋動脈)を同時に切断する際の問題点

    • 動脈を切断したためにおこると考えられる手術後(1-2週以内)の大量鼻出血が、手術を行った患者さんの約1%―数%に発生する。
    • 手術後、神経切断による効果に加えて鼻腔内の血行障害から過度の鼻内乾燥感などを来す可能性がある。

    ただし、手術中に神経と並走する(すぐ横にある)動脈を損傷して出血が多くなった際は、結紮して切断する場合があります。手術後は下鼻甲介手術と同様に手術用吸収性縫合糸で縫合し、両側の鼻内にスポンジ状の止血剤を一晩留置して、手術の翌日に取り除きます。

  • 合併症:術後一過性の大量出血(1-2週間以内)、手術後の一過性の腫脹(鼻づまり)、鼻腔内痂皮の付着、鼻内乾燥感

鼻茸を伴う副鼻腔炎(好酸球性副鼻腔炎)に対する手術(全身麻酔下、短期入院手術)

好酸球性副鼻腔炎では、鼻内および副鼻腔に発生するポリープ(鼻茸)により嗅覚障害や鼻閉、粘性鼻汁、後鼻漏などの様々な症状が出現します。また、後鼻漏が刺激となって気管支喘息が悪化することもあります。

嗅覚障害や鼻づまりを始めとする様々な症状を軽減し、また気管支喘息をコントロール可能な状態にするために手術が必要になる場合があります。

しかし、手術によって好酸球性副鼻腔炎を完治させることはできません。ポリープを再発させないようにするためには、手術後の治療も大切になります。

手術の主な目的は以下のようになります。

  • 1)鼻内のポリープを採取して病理検査に提出し、好酸球性副鼻腔炎の確定診断を得る
  • 2)鼻内のポリープを減量して鼻腔通気を改善して、鼻づまりや嗅覚障害を改善させる
  • 3)副鼻腔の小さな蜂巣の壁を切除して一つの大きな空間として開放(単洞化)して、手術後の治療で洗浄液や薬液が届きやすいようにする(膿汁が貯留しにくいようにし炎症が再燃しにくいようにする)

上記のうち、1と2の目的を達成するための手術は、耳鼻咽喉科専門医であれば、鼻手術の専門家でなくても手術は可能です。また鼻腔内のポリープ切除を行うと一時的には症状が改善するため、いい手術をうけたと納得しやすいです。

しかし、目的3に記載した、再発をできるだけ少なくする手術をしておかないと、手術後早期に再発してしまう可能性が高くなります。副鼻腔を徹底的に開放するには、隣接する眼や脳の近くまで切除を行う必要があるため、それらを損傷することなく手術を行うには、高い技術や豊富な経験が必要です。また、徹底的な手術を行うためには、専門家であっても一定程度の時間がかかります。そして、手術を受ける患者さんにとっての問題は、中途半端な手術を行っても一時的にはそれなりに症状が改善するため、患者さんには区別がつかないことです。しかし、そのような手術では、手術後の治療で洗浄や薬液の投与が困難になるため、早期にポリープの再発や増大、嗅覚障害など症状の再発を起こしやすくなります。当院では、短時間で安易に行われる副鼻腔手術は、最終的には患者さんのためにならないと考えます。

MEDICAL LIST

診療案内